Web広告を運用する際、社内に担当者がいない場合は、広告代理店に運用を依頼するのが一般的です。

しかし、「具体的にいくら費用がかかるの？」と疑問をお持ちのご担当者様も多いのではないでしょうか。

本記事では、広告代理店に依頼する際の料金や、Web広告の配信予算を含めた相場感を解説します。

広告代理店への依頼をご検討中の方はもちろん、Web広告の運用を初めて実施されるご担当者様にもおすすめの内容です。

また、FiveではWeb広告の運用や効果改善をご検討中の法人様向けに、無料相談を実施しております。

実際に広告運用を支援した法人様との対談もご覧いただけますので、Web広告でお悩みの際はお気軽にご相談ください。

『無料相談フォーム』：Web広告についてのお悩みをご相談ください。

『サービス資料』：Fiveが提供するWeb広告運用支援サービスの資料です。

Web広告にかかる費用の種類

Web広告の配信にかかる費用は、媒体に支払う広告費用だけではありません。

主に、広告配信に直接かかる「広告費用」、バナーや動画といったクリエイティブの「制作費用」、そして広告代理店に運用を依頼する場合の「手数料」や「初期費用」に大別されます。

全体の金額を正確に把握するためには、これらの費用の種類と内訳を理解しておくことが不可欠です。

それぞれの費用が何に対するものなのかを知ることで、適切な予算計画を立てられます。

広告の配信費用

広告の配信費用とは、GoogleやYahoo!、Metaなどの広告媒体に対して直接支払う費用のことです。

いわゆる「広告費用」と呼ばれる部分で、広告主が自ら予算を設定できます。

一定の成果を出すためには、商材や目的、業界の状況に応じた適切な予算が必要です。

課金方式は広告のクリックごとに費用が発生するクリック課金(CPC)や、表示回数に応じて費用が発生するインプレッション課金(CPM)などがあり、媒体や広告メニューによって異なります。

クリエイティブの制作費用

クリエイティブの制作費用は、広告配信用のバナー画像や動画などを作成するために必要な費用です。

これらを社内で制作するか、外部の制作会社や広告代理店に依頼するかによって費用は大きく変わります。

クリエイティブの質は広告のクリック率やコンバージョン率に直結するため、安易なコスト削減は費用対効果を悪化させる恐れがあります。

外部への依頼が難しい場合、社内のデザイナーに制作を依頼するケースが多く見られます。

ランディングページ(LP)の制作費用

ランディングページ(LP)とは、Web広告をクリックしたユーザーが最初に訪れるページのことです。
このLPの制作にも費用が発生します。

LPの構成やデザインは、ユーザーのコンバージョン(商品購入や問い合わせなど)を直接左右する非常に重要な要素です。

制作費用は、デザインの複雑さやコンテンツの量、コーディングの有無によって異なり、数十万円から百万円以上と幅があります。

広告効果を最大化するため、広告代理店によってはLPの制作から広告運用まで一貫して提供しています。

Web広告にかかる費用の相場

Web広告の費用相場は、配信する媒体、広告の規模、制作物のクオリティによって大きく変動します。

特に中小企業がWeb広告を配信する場合、どれくらいの予算を見込んでおけば良いのかは重要な問題です。

ここでは、一般的な「1ヶ月当たりの費用の相場」と、バナーやLPなどの「制作物の費用の相場」について解説します。

これらの相場感を把握することで、自社の予算策定や広告代理店との交渉をスムーズに進められるようになります。

1ヶ月当たりの費用の相場

中小企業がWeb広告を初めて配信する場合、1ヶ月当たりの広告費は20万円から50万円以上が一般的な相場とされています。

リスティング広告やSNS広告は比較的少額から始められますが、競合の多い業界や高い目標を達成したい場合には、より多くの予算が必要になることがあります。

重要なのは、自社の事業目標と商材やサービスの価格から逆算して、適切な広告費用を算出することです。

少額の予算で配信をスタートして、効果を確認しながら段階的に予算を増やしていくアプローチも効果的です。

制作物の費用の相場

Web広告で使用する制作物の費用は、その種類と内容によって大きく異なります。

静止画のバナー制作であれば1枚数万円から5万円程度、動画の場合は簡単なもので5万円程度から、企画や撮影を含む本格的なものになると数十万円かかることもあります。

ランディングページ(LP)の制作費用は、戦略設計やコピーライティング、独自のデザインで作り込む場合は30万円から60万円以上が相場です。

制作物は依頼先によって価格が変わるため、複数社から見積もりを取ることを推奨します。

広告代理店への依頼にかかる費用

広告代理店にWeb広告の運用を依頼する場合、前述した広告費や制作費とは別に、代理店に支払う費用が発生します。

具体的には、アカウント開設などの初期設定にかかる「初期費用」と、日々の運用業務に対する「運用代行手数料」の2つです。

これらの費用は代理店の提供するサービスへの対価であり、料金体系は各社で異なるため、契約前にその内訳をしっかりと確認することが重要です。

初期費用

初期費用は、広告運用を開始する際に必要なアカウント開設、初期設定、戦略プランニング、タグ設定などの準備作業に対して支払う料金です。

一般的な相場は3万円から10万円以上ですが、初期費用を設けていない広告代理店も存在します。

特に複雑な構造を持つリスティング広告や、ターゲティング設定が重要なSNS広告では、この初期設定が後の広告成果を大きく左右します。

この費用は契約時に一度だけ発生するものですが、どのような作業が含まれるのかを事前に確認しておくことをおすすめします。

運用代行手数料

運用代行手数料とは、広告代理店が広告アカウントの管理や日々の運用を代行する業務に対して毎月支払う費用です。

「運用手数料」や「管理費」とも呼ばれます。

料金体系は代理店によって異なりますが、最も一般的なのは実際の広告費用の約20%を手数料として設定する方式です。

他にも、広告費用に関係なく固定料金を設定しているケースや、成果に連動して報酬が変わる成果報酬型を採用している場合もあります。

広告代理店の手数料と料金体系

広告代理店が設定する手数料の料金体系は、主に「マージン型」「固定料金型」「成果報酬型」の3種類に分けられます。

それぞれの料金体系は、広告予算の規模や広告主のビジネスモデルによって向き不向きがあります。

各社のWebサイトに掲載されている料金表を確認し、自社の状況に最も適した料金体系を提供している広告代理店を選ぶことが、費用対効果の高いWeb広告運用につながります。

相場だけでなく、その料金体系の仕組みを理解することが重要です。

マージン(料率)型

マージン型は、実際に配信した広告費用の一定割合を手数料として支払う、最も一般的な料金体系です。

手数料率は広告費用の20%に設定されているケースが多いです。

この料金体系の場合、広告代理店によっては手数料に最低金額(下限)を設けている可能性があるため、注意が必要です。

固定料金型

固定料金型は、月々の広告費用の金額に関係なく、毎月一定額の手数料を支払う方式です。

例えば広告予算が一定金額未満の場合は固定料金型、一定金額以上の場合はマージン型というように、広告代理店ごとに料金体系が異なります。

成果報酬型(アフィリエイト)

成果報酬型は、商品購入や資料請求といった、事前に定めた成果が発生した場合にのみ、成果1件当たりの報酬を支払う料金体系です。

広告主にとっては成果が出なければ費用が発生しないため、リスクを低く抑えられるという大きなメリットがあります。

この方式はアフィリエイト広告で広く採用されています。

一方で代理店側はリスクを負うことになるため、取り扱う商材が限定されたり、導入のハードルが高かったりする場合があります。

対応している広告代理店も限られます。

広告費用の「グロス」と「ネット」の違い

広告代理店から提示される見積書や請求書を正しく理解するためには、「グロス」と「ネット」という2つの用語の違いを知っておく必要があります。

これらの言葉は広告業界で一般的に使われており、手数料が含まれているか否かを示す重要な指標です。

特に見積もりを確認する際には、提示された金額がどちらを指しているのかを明確にしないと、後から想定外の費用が請求されるといったトラブルにつながる可能性もあります。

グロス

グロスとは、広告代理店の手数料を含んだ費用の総額を指します。

つまり、広告主が広告代理店に対して実際に支払う金額のことです。

計算式としては「広告費用(ネット) + 広告代理店の手数料 = グロス」となります。

例えば、手数料率が20%でグロスが120万円の場合、その内訳は広告費用(ネット)が100万円、代理店手数料が20万円です。

ネット

ネットとは、広告代理店の手数料を含まない、純粋な広告費用を指す金額です。

つまり、Googleなどの広告媒体に支払う広告の配信費用です。

見積書にネットでの金額が記載されている場合、広告主は記載された金額に加えて、別途代理店の手数料を支払う必要があります。

例えば、ネットで100万円と記載されていれば、手数料率20%の場合、手数料20万円を加えた合計120万円が最終的な請求額となります。

契約前には、グロスとネットの表記を必ず確認することをおすすめします。

広告代理店に依頼する際のチェックポイント

Web広告の成果は、依頼する広告代理店の実力に大きく左右されます。

手数料の安さだけで選んでしまうと、期待した成果が得られないまま、結果的に無駄な費用を払い続けることにもなりかねません。

自社にとって最適なパートナーを見つけるためには、料金体系だけでなく、専門性やサービス範囲、運用体制といった複数の観点から総合的に評価することが不可欠です。

ここでは、代理店選びで失敗しないための具体的なチェックポイントを解説します。

配信する広告媒体や自社の業界に精通した広告代理店を選ぶ

広告代理店には、それぞれ得意とする広告媒体や業界があります。

例えば、BtoBビジネスではリスティング広告やFacebook広告に強い広告代理店、若者向けアパレル商材ではInstagramやTikTok広告に実績がある広告代理店といった選び方です。

広告代理店の公式サイトでサービス内容やクライアントの事例を確認し、自社の業界や利用したい広告媒体での成功ノウハウを持っているかを見極めましょう。

適切な広告代理店に依頼すれば、より深いインサイトに基づいた戦略的な提案が期待できます。

広告代理店のサービス範囲を確認する

広告代理店が提供するサービスの提供範囲は、会社によって大きく異なります。

広告アカウントの運用代行だけを行うのか、それとも広告戦略の立案からクリエイティブやLPの制作、詳細なレポーティング、さらにはサイト改善のコンサルティングまで一貫して対応してくれるのかを確認する必要があります。

自社がどこまでの業務を依頼したいのか明確にした上で、広告代理店がそのニーズを満たすサービスを提供しているか見極めることが重要です。

手数料に含まれる業務範囲と、オプションで別途費用が発生する業務を事前に明確にしておくことをおすすめします。

広告代理店の運用体制を確認する

広告運用の成果は、実際に広告アカウントを担当する運用者のスキルや経験に大きく依存します。

一人の担当者が多数の案件を抱えている場合、自社の広告アカウントに十分なリソースを割いてもらえない可能性があります。

契約前には、どのようなチーム体制で運用を行うのか、専任の担当者がつくのか、そしてその担当者の実績や資格(Google広告認定資格など)について確認することが望ましいです。

定期的なミーティングの頻度やコミュニケーションの方法なども事前にすり合わせておくことで、スムーズな連携が可能になります。

契約期間や解約条件を確認する

広告代理店との契約では、契約期間や解約時の条件について事前に確認が必要です。

多くの広告代理店では3ヶ月や6ヶ月といった最低契約期間を設けており、期間中の解約ができないケースも多いです。

万が一、広告代理店のパフォーマンスに満足できなかったり、事業の方針転換があったりした場合に備えるため、解約を申し出るタイミングや手続き、違約金の有無などを契約書で確認することをおすすめします。

これにより、予期せぬトラブルを防ぐことができます。

広告代理店との理想の付き合い方は？

広告代理店への依頼は、単に業務を外注する業者として捉えるのではなく、事業を共に成長させるパートナーと位置づけることが成功の鍵です。

良好なパートナーシップを築くことで、広告代理店は持っている専門知識やノウハウを最大限に発揮し、Web広告の効果を高めることができます。

ここでは、これから広告代理店に依頼を検討している場合と、すでに広告代理店を利用中の場合に分けて、理想的な付き合い方を解説します。

広告代理店への依頼を検討中の場合

広告代理店に依頼する場合、最も重要なのは自社のビジネス目標やWeb広告を通じて達成したいことを具体的に伝えることです。

「売上を向上させたい」といった抽象的な要望ではなく、「3ヶ月後までにオンラインでの問い合わせ件数を月間50件獲得したい」のように、具体的な数値目標(KPI)を共有しましょう。

また、自社の商品やサービスの強み、ターゲット顧客のペルソナ、過去の施策データなどを積極的に提供することで、広告代理店はより精度の高い戦略を立てることが可能になります。

丸投げにするのではなく、共に戦略を考える姿勢が求められます。

すでに広告代理店を利用中の場合

すでに広告代理店と契約している場合は、定期的なコミュニケーションを通じて、連携を密にすることが重要です。

月次レポートを受け取るだけでなく、定例会議の場を設けて運用状況や改善点について深く議論しましょう。

広告の成果だけでなく、自社の新商品情報やキャンペーン計画、市場の変化といったビジネスサイドの情報を迅速に共有することも、効果的な広告運用には不可欠です。

広告代理店を信頼し、透明性の高い情報共有を心がけることで、より強力なパートナーとして機能してくれるでしょう。

まとめ

広告代理店にWeb広告を依頼する際の費用は、媒体に支払う広告費用、クリエイティブなどの制作費用、そして広告代理店に支払う手数料によって構成されます。

手数料の料金体系は主にマージン型、固定料金型、成果報酬型に分かれており、自社の事業フェーズや予算規模に応じて最適な料金体系を選ぶことが重要です。

また、単純な費用だけでなく、広告代理店の専門性や実績、サービス範囲、運用体制、契約条件といった複数の要素を総合的に比較検討し、信頼できるパートナーを見極めることがWeb広告運用の成果を左右します。

本記事で解説した費用相場やチェックポイントが、自社にとって最適な広告代理店を選定する上での判断材料になれば幸いです。

この記事を書いた人

最近の記事

• Instagram広告2025年10月10日【2025年最新版】Instagram広告とは？特徴や費用相場、広告の出し方を徹底解説
• Web広告2025年9月30日【2025年最新版】Web広告の依頼にかかる費用は？広告代理店の手数料について解説
• リスティング広告2025年9月26日【2025年最新版】リスティング広告にかかる費用の相場は？課金方式や料金の仕組みについて解説
• TikTok広告2025年9月19日【2025年最新版】TikTok広告にかかる費用の相場は？課金方式や広告の出し方を徹底解説